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別府医療センター100周年

ロボット・内視鏡外科手術センター

ロボット・内視鏡外科手術センター設立について

1925年1月に亀川海軍病院として創設され、2004年に独立行政法人国立病院機構別府医療センターの名称変更を経て、2025年に開院100年を迎えました。1世紀の間、大分県東部医療圏の臨床・教育・研究の拠点病院として、日進月歩の時代に即応した医療体制の充実を目指しています。

開腹手術がスタンダードであった時代から内視鏡外科手術が導入されて約30年が経過しましたが、近年、低侵襲医療は様々な領域で目覚ましい発展を遂げています。1990年代に手術支援ロボットda Vinciが米国にて開発され、本邦でもロボット支援による手術が2012年に保険適応となり、低侵襲かつより精緻な手術が可能となった手術支援ロボットが急速に普及しています。

このたび、内視鏡外科やロボット支援手術などの低侵襲手術が安全かつ確実な提供・技術向上・教育体制の構築などを目的とし、ロボット・内視鏡外科手術センター(Center for Robotic and Endoscopic Surgery; CARES)を設置することとなりました。

センターの概要

1980年代に登場した内視鏡外科手術は、あらゆる疾患に対して標準化手術として急激に普及しました。さらに、2012年以降、da Vinciによるロボット支援下手術の保険収載により、さらに精緻かつ的確な低侵襲手術が可能となっています。内視鏡外科手術・ロボット支援手術の利点は、世界的に科学的根拠が得られており、身体への負担が少なく、早期に社会復帰が目指せるなど、手術を受ける患者さんにとって理想的な外科治療といえます。

当院では、各外科系診療科において以前より内視鏡外科手術を積極的に実施し、当該医療圏の先進的な役割を担ってきました。さらなる最先端技術を提供すべく、2024年6月にda Vinci Xiを導入し、呼吸器外科(肺癌・縦隔腫瘍など)、消化器外科(結腸直腸癌、胃癌)、婦人科(子宮筋腫など)にてロボット支援手術を実施しています。今回、ロボット・内視鏡外科手術センター(CARES)を設置することにより、今まで培った先進技術を継承しつつ、安全かつ精度の高い低侵襲治療を患者さんに提供することが地域がん診療連携拠点病院である当院の役割であると考えています。

また、ロボット・内視鏡外科手術をより低侵襲に実施するため、外科医、麻酔科医、臨床工学技士、看護師など、多くの医療スタッフのチームワークが必要不可欠です。当センターでは、診療科や職種の壁を取り払い、横断的に最新の低侵襲治療を、地域の患者さんにとって安全かつ安心に低侵襲治療が提供できるチーム医療を目指してまいります。

センタースローガン

  • 常に繊細・確実・安全・持続可能な「低侵襲外科治療」を提供します。
  • 大分県でロボット・内視鏡外科手術における臨床・教育・研究の中核となるようなセンターを目指します。

センター長あいさつ

このたび、別府医療センター ロボット・内視鏡外科手術センター(CARES)の開設にあたり、皆さまにご挨拶申し上げます。
平素より当院の診療に格別のご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
当センターは、「常に繊細・確実・安全・持続可能な低侵襲外科治療を提供する」ことを理念に掲げ、大分県におけるロボット・内視鏡外科手術の臨床・教育・研究の中核を担うセンターとなることを目指し設立されました。
CARESが、大分県の低侵襲外科治療の発展に少しでも貢献できれば幸いです。
当センターでは、身体への負担を可能な限り軽減しつつ、精密で安定した操作を可能とするロボット支援手術の普及に努め、患者さんにとってより安全で質の高い医療を提供することを使命としています。
また、医療従事者への教育・研修や学術的研究活動を推進し、地域医療および医療技術の発展に寄与してまいります。
引き続き、患者さん一人ひとりに寄り添い、安心と信頼に基づく医療を提供できるセンターを目指し、スタッフ一同、不断の努力を重ねてまいります。
今後とも、変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

ロボット・内視鏡外科手術センター
センター長  吉田 大輔

スタッフ紹介

センター長(消化管外科) 吉田 大輔 内視鏡外科技術認定医
顧問(呼吸器外科) 岡本 龍郎 特命副院長・臨床研究部長・がんセンター長
顧問(消化器外科) 川中 博文 副院長
内視鏡外科技術認定医
肝胆膵外科 矢田 一宏 内視鏡外科技術認定医
呼吸器外科 福山 誠一 呼吸器外科専門医
腎泌尿器外科 佐藤 竜太 泌尿器腹腔鏡技術認定医
婦人科 田口 裕樹 産婦人科専門医
心臓血管外科 森田 雅人 心臓血管外科専門医
整形外科 杉 修造 整形外科専門医
耳鼻咽喉科 松永 崇志 耳鼻咽喉科専門医
麻酔・集中治療 大石 一成 麻酔科・集中治療専門医
臨床工学技士 本田 浩一 主任臨床工学技士
手術室看護部 大山 泰幸 副看護師長
事務部 高倉 恭平 医事専門職

領域別ロボット支援手術件数の推移

(2025年5月30日現在)

低侵襲外科手術

内視鏡外科手術

当院では、呼吸器疾患・消化器疾患・泌尿器科疾患・婦人科疾患・整形外科疾患などの様々な疾患に対して内視鏡外科手術を行っています。患者さんの状態や病態に応じて、的確な低侵襲手術を提供しています。

ロボット支援手術

2024年6月に手術支援ロボットda Vinci Surgical Xiに導入し、より低侵襲なロボット支援手術を実施しています。

現在、呼吸器外科・大腸外科・胃外科・婦人科の4領域において、ロボット支援手術を保険診療で実施しており、2024年7月〜2025年5月末時点で114症例の手術を実施しました。今後、腎泌尿器外科や肝胆膵外科などでロボット支援手術の導入を検討しています。

横断的外科治療

診療科横断的に、診療・教育・研究が継続できるよう、呼吸器外科、消化器外科、腎泌尿器外科、婦人科など、各診療科が互いに協力しながら、常に真摯に取り組みます。

若手教育

内視鏡手術およびロボット支援手術の普及を目指し、知識および技術習得のため、専攻医・研修医を中心に講習会やハンズオントレーニングなどを定期的に開催しています。

大分県内の外科医師とともにWEBにて「メタバースセミナー」などを定期的に開催し、手術手技の標準化などを目指しています。

臨床研究を行うと同時に、若手医師や看護師が低侵襲手術の素晴らしさや合理性などを理解してもらえるような取り組みを心がけています。

研究

当センターは、手術のみではなく、当院に設置している臨床研究部と連携した医学研究も重要であると考えております。我々の目指す低侵襲外科治療のさらなる発展には、検証的研究・トランスレーショナル研究・探索的研究などの推進が必要不可欠です。

当院は、西日本がん研究機構(WJOG), 大腸癌研究会(JSCCR), 腹腔鏡下大腸切除研究会(JSLCS), 九州消化器癌化学療法研究会(KSCC), 九州肺癌機構(LOGiK)などへ加盟しており、全国的な研究活動にも参加しています。

CARESが、大分県の低侵襲外科治療の発展に少しでも貢献できれば幸いです。