〒874-0011 大分県別府市大字内竈(かまど)1473番地
0977-67-1111(代) FAX:0977-67-5766

2007(平成19)年度 審議課題

第1回委員会審議 平成19年6月14日 審議内容
第2回委員会審議 平成20年2月13日 審議内容

2007(平成19)年度 第1回委員会審議
平成19年6月14日

申請者
外科医長
池田 陽一
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
病理病期II、IIIA、IIIBの治癒切除後胃癌患者を対象として、術後補助化学療法としてのDocetaxel(DOC)/Tegaful-Gimeracil-Oteracil(TS-1)併用療法の有用性評価のため、第III相試験準備として同療法の実施可能性の評価及び推奨用量の決定を行う。
主要エンドポイント:治療完逐率
副次エンドポイント:1年時点での治療完逐率、有害事象発生の有無
判定
承認
本報告は全員一致で承認された。

2007(平成19)年度 第2回委員会審議
平成20年2月13日

申請者
小児科医長
高橋 伸
申請課題
19-2
「多施設共同前向き研究『ハイリスク新生児の長期予後関連因子の検索、および評価方法の開発』」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
九州大学病院周産母子センターおよびその関連施設に早産・低出生を含む周産期の異常によって入院した、いわゆるハイリスク新生児の長期予後関連因子を調査する。九州大学病院を主体として、周産期医療の未解決臨床課題に関する前向き研究を遂行する多施設共同研究ネットワークを設立し、運営する。
判定
承認
本報告は全員一致で承認された。
申請者
副院長
酒井 浩徳
申請課題
19-3
「自己免疫性肝炎の臨床経過に関する臨床研究 (国立病院機構肝疾患ネットワーク共同研究)」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
自己免疫性肝炎(Autoimmune hepatitis,AIH)の発症状況、治療実態、予後を調査する目的で、国立病院機構肝疾患ネットワークに登録されたAIH症例に関して、前向き臨床研究を行う。すでに国立病院機構肝疾患ネットワーク登録されたAIH症例に関しては、後ろ向きコホート研究(Retrospective cohort study)で解析を行う。具体的には、発症時のAIHの重症度、肝組織所見、治療方法(ステロイド投与量、免疫抑制剤の併用の有無)がその後のAIHの経過(再発、肝硬変、肝不全への進行、生死)にどのように影響するか解析する。
判定
承認
本報告は全員一致で承認された。
申請者
小児科医長
高橋 伸
申請課題
19-4
「ウイルス関連脳症の早期診断に関する新たなバイオマーカーの探索」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
小児期のウイルス感染症に関連して発症する急性脳症は、本邦においては頻度が高く、また後遺症を残すことが多い、極めて重要な疾患群である。その分類には、起因病原体による分類(インフルエンザ脳症など)と臨床病型分類(ライ症侯群など)があり、臨床病型が病態を反映すると考えられている。発症初期に治療戦略を立て直ちに開始する必要があるが、これまでのところ、病態を把握し予後を予測する上での簡便かつ迅速なバイオマーカーはほとんどない。本研究では、小児期に感染症に関連して発症した急性脳症の患者の血液・尿・髄液を用いて、新たなバイオマーカーの探索を行い、臨床症状との相関について検討する。
判定
承認
本報告は全員一致で承認された。
申請者
副院長
酒井 浩徳
申請課題
19-5
「非B非C型肝細胞癌の実態調査と治療成績向上のための研究(国立病院機構肝疾患ネットワーク共同研究」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的

C型肝炎ウイルス(HCV)の発見以後、わが国の慢性肝疾患、とくに肝硬変と肝細胞癌(HCC)の殆どは肝炎ウイルスに起因することが明らかとなった。実際、種々の疫学調査ではB型肝炎ウイルス(HBV)とHCVの関与する肝細胞癌が全体の90%を占めていた。しかし、わが国における肝細胞癌の原因は最近変化しつつある。日本肝癌研究会の調査結果によると、非B非C型肝細胞癌(NBNC-HCC)の新規発生率は1992年-1993年においては7%であったが、最新の報告では17.5%と上昇しており、HBV-HCCとほぼ同数という結果であった(NBC-HCC4510例,HBV-HCC例4572;2002年-2003年)。とくに米国における調査報告によれば、C型肝細胞癌が増加していると同時にNBNC-HCCの発生率も高く、その原因としてアルコール、肥満、糖尿病、非アルコール性脂肪性肝炎が注目されている。日本人の生活スタイルも欧米化し、肝炎ウイルス以外の原因によるHCCの頻度は着実に増加していると考えられる。

わが国における肝細胞癌治療の上で、NBNC-HCCの実態を把握し、治療成績の向上に活かすことは極めて重要である。

判定
承認
本報告は全員一致で承認された。
申請者
産婦人科医長
稲冨 滋
申請課題
19-6
「癌再発に伴う治療困難な膣壁腫瘍に対するchemical ablation」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
進行子宮頚癌をはじめとする婦人科腫瘍が膣壁に再発し、コントロール困難な性器出血や疼痛の原因となったり、腫瘍の局所進展による膀胱膣瘻や直腸膣瘻の形成から患者の生活の質を著しく低下させたりすることは婦人科癌の臨床現場ではしばしば遭遇するものである。今回、子宮頸癌Ⅲb期の放射線治療後に膣壁への孤立性再発を認め、全身化学療法、動注化学療法が無効であった症例に対し、症状(性器出血、疼痛)の軽減ならびに腫瘍進展の抑制を目的に無水エタノールによるchemical ablationを実施したく、倫理審査を請求する。
【対象】悪性腫瘍再発に伴う治療困難な膣壁腫瘍(患者限定)
【エンドポイント】腫瘍の縮小と症状の改善、膀胱膣瘻・直腸膣瘻形成
判定
条件付き承認
この症例に関してのみ承認する。
以後症例ごとに倫理委員会に計る。
申請者
眼科医長
戸栗 一郎
申請課題
19-7
「眼内タンポナーデ物質としてのSF6ガスおよびシリコンオイルの使用についての検討」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
網膜硝子体疾患の手術及び処置の際に眼内タンポナーデ物質として空気、SF6ガス、C3F8ガス、シリコンオイルが用いられる事がある。しかし空気では眼内残留期間が短く、眼内タンポナーデ物質として充分でない事例に多々遭遇する。今回、空気では十分なタンポナーデ効果が得られないと想定される事例に対し長期間の充分なタンポナーデ効果を得る目的にて膨脹性ガスであるSF6ガスもしくは非吸収性物質であるシリコンオイルを使用したく、倫理審査を請求する。
判定
承認
本報告は全員一致で承認された。